2021年オークスのレース回顧

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東京11R オークス回顧

 

☆レースラップ

12.5-11.1-11.8-12.3-12.2-12.6-12.6-12.4-12.1-11.3-11.7-11.9

 

初の試みとしてレース回顧をしていきたいと思います。今回はアイドルホースのソダシが初の敗戦、16番人気ハギノピリナの激走など注目するところが多いレースだったし、勝ち馬のユーバーレーベンを消してた私本人もレースを振り返るために活字に直していきたいです。

 

逃げ馬不在で、どれが行くのか気になった展開だったが、まずハナを切ったのはクールキャット。これに大外からステラリアが最初のコーナーで競りかけるも番手まで。1000m通過が59.9と淡々とミドルペースを刻んだ。

中盤はペースが緩み、3角で勝ち馬となったユーバーレーベンら外の馬が進出開始。

コーナーでペースが緩く、大外を回す馬が多くて直線入り口で馬群がバラける展開の中、ユーバーレーベンが末脚を伸ばして勝利。

 

1着ユーバーレーベン M.デムーロ

発馬五分で序盤は内目を狙っていくが、徐々に下がって後方を追走。向正面過ぎて3角手前から馬群の外に出して、前へ取り付く。この間のラップが12秒台中盤で緩んだ地点だったので動き出しはベストタイミングだった。

コーナーも流れが緩かったので、外を回したが大きな体力ロスにはならなかっただろうし、父ゴールドシップのような末脚を出し切っていいタイプだったからコーナーで勢いをつけて直線しぶとく伸び続けられたと思う。

 

今回は無印にしていたが、フラワーCは頓挫明けとしても、フローラSでスローからの瞬発戦で切れ負けしているのをみて、距離延長は向きそうだったが、馬場が速くて瞬発戦で速いラップを問われる東京で狙う気にはなれなかったです。

緩い地点で押し上げる騎乗をしたミルコ騎手の好騎乗が光った。東京でも幾年か前のゴールドドリームが勝ったフェブラリーSとかも東京の3~4角で緩んだところで外から押し上げるという騎乗をしてたので、芝・ダート違うが、あの時の再来に映った。

 

2着アカイトリノムスメ C.ルメール

ゲートを決め、前半は出していって好位の後ろを取ったが、3~4角で外から上がってくる馬が多く、その中で内目にいたので自動的に位置が下がって直線迎えたのが10番手。

終始ソダシをマークする形で、直線の進路取りも外にもスペースがありそうだったが、内に切り返してソダシを後ろを突く。まぁこの日の午後のルメール騎手は内を好んでいたからね。。

スッと動ける小脚がないので、馬群に囲まれて不安があったが、ソダシの内を抜けてきて2着争いを制した。

 

本命にしていたんだけど、まずパドックでの発汗が気になったので、テンションが上がったりしないか不安ではいたが、ある程度出していっても折り合えたので、2400mの距離はこなせるんじゃないかな。

この馬の力に賭ける競馬をするなら、インでロスなく乗ったのは良かったと思うが、中緩みで加速度を要求される展開は瞬発力がないこの馬にとっては少し苦労したと思う。その中で勝ち負けに来たんだから強いと思う。

 

3着ハギノピリナ 藤懸

最後方からのレースになったが、各馬動き出した3角では動いたユーバーレーベンを追うアールドヴィーヴルを追うように進出。

大外をぶん回す外差し競馬になったが、アールドヴィーヴルより末脚を伸ばしてきて3着。

 

動き出した位置も完璧だったし、ユーバーレーベンやアールドヴィーヴルといったところが先に動いてくれたので、こちらも緩んだコーナーで思い切った騎乗ができたと思う。速いラップを踏んでこれるタイプではないので、藤懸騎手も緩んだ地点で捲っていこうという意識があったと思うので、馬と騎手のコンビが良かった。

いわゆる漁夫の利が働いたレースではあると思うが、ここまで2000m以上のレースを中心に使われていて、今回も追走に苦労する面があったと思うので、今後は長距離レースの出走がメインになるんじゃないかな。キズナ×長距離といえば、今年の4歳馬のディープボンドなんかは距離を伸ばして花が咲いたタイプなので、同じような成長曲線を歩んでほしいね。

 

5着 アールドヴィーヴル 松山

レース展開的には差しに向いた中緩みの加速戦だったが、この馬より後ろにいたハギノピリナには直線で並ぶ間もなく先着を許したので、高いパフォーマンスとは言えないんじゃないかな。

予想で書いたように、体重が増えてこないので、そこが課題。追い切りも攻められない状況でこれだけ走れば十分だとは思う。前半は溜める形がこの馬には合うので、今年の桜花賞よりもオークスの展開の方がレース質は合致したと思う。

 

何よりも成長待ち。

 

6着ククナ 横山武史

好発を切って、今回は序盤から出していき好位を取る競馬。終始逃げるクールキャットの後ろを追走して、直線半ばでクールキャットを交わして一旦は先頭に立つが、最後は外から追い込んできた差し勢にやられた。

前走の藤岡佑が意味わからんレースをしただけに、今回は内枠を生かした競馬をしたし、ゲートを出てポジションを取る競馬ができたのは収穫だったんじゃないかな。

最後に交わされた分は、積極的に乗った分だと思うので、2000m前後の流れに慣れれば重賞を取れるチャンスはあると思う馬。

 

8着ソダシ 吉田隼

好発を決め、内からハナに行くクールキャットを見ながら、ククナを交わして2番手につけようとしたところで、大外のステラリアに前に入られたところで手綱を引いて馬が力んでしまった。

この馬にとって、道中でペースが上がったり下がったりする緩急のあるレースは高いレベルでは初めてだったし、最後の直線なんかは外から来た差し馬の方が末脚の絶対量が違ったわけで、少しかわいそうな一戦だったかな。

 

騎手は距離が全てと話しているが、展開的にかなり特殊なレースだったので、敗因は展開に求めていいんじゃないかな。

2400mで今後活躍するかは置いておいて、2000mの秋華賞は多分こなしてくると思うし、速い馬場で淡々とスピードを持続させるのが得意なタイプなので、そういうレースなら走るとは思う。

年末の2歳戦から桜花賞へ直行ローテだったが、早めに厩舎に戻して調教をしていただけに、オークスよりも桜花賞の方が仕上げていた事もあるので、この一敗だけで「早熟」だの「ピークは終わった」だの思わないで欲しい。

 

13着ステラリア 川田

大外枠から出していって、ソダシとの接触もありながら番手を取り切る。

クールキャットの外をずっと追走していくが、直線向いたところで同じ位置にいたククナには完全に抜け出されて、その後も離されてしまい、外から差し脚を伸ばす馬にも劣って大敗。

 

まぁこの日は6Rで外枠のインフィナイトで大外ぶん回して負けて、ルリアンで先行して馬場の真ん中ぐらいを通って勝ってたので、本番では外から出していくんだろうな・・・という感じだったがさすがに前半ゴリゴリ行き過ぎた。

末脚も全く良い所なしに終わったので、前半溜めて、後半ロンスパで持続戦に持ち込む形がベストなようだ。先行策を好む川田騎手の策は間違ってはいないと思うが、ちょっと雑な感じがした。まぁテン乗りだし、元々繊細な牝馬でどうか・・・という騎手なのでしょうがない。