2024年日本ダービーに向けて
ここまであまり予想ブログを更新できなかったのですが、クラシックの一つの区切りとして、今回はダービーについて書いていきたいと思います。
アーバンシック
ここまで
スワーヴリチャード初年度産駒。2戦目の百日草特別を出遅れて最後方からの追走になりながらも、大外一気の末脚を繰り出してマーゴットソラーレ、アドマイヤベルらを下して勝利。ラスト3Fが11.7-11.5-11.3と前が止まらない流れを二位に0.6差付ける33.2の上がりで差し切った。
この一戦で見せた後半の爆発的な末脚が武器なのは間違いない。しかし、出遅れるゲート、前半の追走力の弱さ、エンジンの掛かりの遅さがネックとなり、京成杯は同じく上がり最速の末脚を見せるも惜しくも届かず2着に敗れる。
そのまま駒を進めて皐月賞に出走したが、同じく小回りの中山では届かず4着。ダービーへの出走権は獲得したが、初めて馬券圏内を外すレースとなった。
ダービーへ向けて
百日草特別を見ても直線の長い大箱コースが向くだろうし、2000mで前半の追走が忙しいようにも見えたので、東京2400mへに舞台替わりはプラスに捉えていいだろう。
ゲートに関してはハーツクライ産駒後継のスワーヴリチャード産駒という事もあって、ハーツ産駒に起こりがちな緩くて出脚が付かない一例の一つだと思う。
主戦の横山武史騎手も陣営も常々成長を促しつつと口にしているし、馬体の余白もまだある感じもするので、ここからの上積みは期待していいのかなと見ている。現にゲートの遅さは矯正できていないが、道中掛かる事もなかったし、着実に成長を見せている。
新馬戦からタッグを組む横山武史騎手もダービーはエフフォーリア、ソールオリエンスでともに2着であと一歩のところで栄冠を取り逃がしているだけに、アーバンシックで3度目の正直となるか。
ジャスティンミラノ
ここまで
昨年11月にデビューし、2戦目の共同通信杯では後にNHKマイルも制覇することになる朝日杯勝ち馬のジャンタルマンタルとの初対決。前半800m50.7の超スローペースからの瞬発力勝負を先団からの一気の加速で勝利した。
新馬戦、共同通信とスローペースの瞬発力勝負で勝ってきただけに追走力を問われる中山替わりは課題も残る中だったが、前半1000m57.5のハイペースで瞬発力よりも前半の追走力、後半スピードの持続力を問われるという、ここまで2戦とは打って変わって異なる展開だったが、ここでもジャンタルマンタルを交わし、2着コスモキュランダルを破って皐月賞を制した。
ダービーへ向けて
トップスピード戦だけでなく、追走力も問われても勝てたのだから得られる収穫は大きかったと思うし、ジャスティンミラノの引き出しの多さを見せつけられた皐月賞だった。1800mとはいえ共同通信杯では、その後NHKマイルを勝ったジャンタルマンタルを相手にしなかったのだから、東京替わりは間違いなくプラス。
デビューしてから馬体重を増やし続けているのも好感で、2ヶ月ぶりの出走だった前走の馬体からは余裕さえ感じさせられた。
マカヒキ、ワグネリアン、ドウデュース3頭のダービー馬を輩出した名門友道厩舎だけあって、ダービーに向けて更なる成長を期待できる。
ダノンエアズロック
ここまで
新馬戦を勝った後、アイビーSでは後にホープフルSを勝つレガレイラに勝利。
前半800m50.5-1000m63.1の超スローペースからのラスト3F11.2-10.9-11.0という上がり特化勝負を制した。
弥生賞で7着に敗れた後、右後肢外側副管骨の骨折が判明して皐月賞への出走は叶わなかった。
同レースの大敗も骨折に敗因を求めて良いと思うし、4ヶ月半明けで体調的にも難しかったのだろう。
骨折の症状は重くはなく、5月のプリンシパルSに出走。アイビーS以来のモレイラ騎手で見事勝利し、ダービーへの最終チケットを手に入れた。
ダービーへ向けて
レガレイラ、サンライズジパングらを撃破している素質馬でもあるし、骨折明けでしっかり前哨戦を勝つところを見てもG1に向けて王道路線を進む馬たちとの比較でも遜色ない存在だと思う。
ペースと距離の違いがあるので単純な比較にはならないが
NHKマイルのジャンタルマンタルのL2F個別ラップが22.36(10.65-11.71)
ダノンエアズロックのプリンシパルが22.25(11.02-11.23)
ラストの脚力だけを見てもジャンタルマンタルのような世代トップクラスの馬に近づける速度は見せたと思うし、ラスト1Fは抜け出してから追っていないのを受けるともっと速いラップは踏めたと思うので、走破時計自体は1.59.6と見栄えしない数値ではあるが、中身あるレースだったと見ている。
ダービー最終便に間に合った素質馬で、堀厩舎は2連覇を目指す。