【クラシック】優駿牝馬

東京11R オークス

 

1.ラヴェル

2歳時のアルテミスSで後の桜花賞馬リバティアイランドに唯一土を付けた馬。

内に入ったリバティアイランドが外からミシシッピテソーロに蓋をされて動き出しに手間取っている間に外から差し込んでの勝利だった。

そこから阪神JF桜花賞では11着、11着と結果出ず。ゲートで毎回出遅れているし、追走の遅さがネックなのでベストは距離延長で2000前後ぐらいか。

今回のオークスで距離が延びるのは間違いなくプラスではあるものの、12月の阪神JFから桜花賞までにかけて馬体重が増えてこなかったし、ここに来ての成長力で疑問。

ナミュールも若駒時は馬体が増えずに苦労したし、キタサンブラック産駒の牝馬でいうと今回出走するコナコーストも同じように馬体が増えない。

少し話は逸れたが、現時点では素質は期待するも、成長待ちといった評価。

2.ライトクオンタム

桜花賞は2番人気に支持されるも8着。武豊騎手×幸四郎厩舎というタッグで、ディープインパクト産駒のラストクロップという事もあり過剰に人気してしまっただけで、シンザン記念で下した馬もその後苦戦しているように、まだG1で走れる地力はない。

3.キタウイング

重賞2勝している馬ではあるが、先行した阪神JF以外は後方でなるべく脚を溜めて直線で末脚を生かすようなレースしかやっていないし、それだけ後方にいれば上がり2,3位の脚は使えるでしょという感じ。距離延長で番手を上げられるようなタイプでもないので、小回り中山とかで展開がハマって一発を待つタイプかな。

4.キミノナハマリア

タフ馬場専門と思っていたが君子蘭賞で勝利。まぁそれでもメンツは弱い。フローラSは先行して大崩れしているし、まだ力不足。

5.リバティアイランド

説明不要なんだろうけど、桜花賞はとても強かったの一言かな。

桜花賞の週はBコース替わり初週で、前残りが顕著な状況。しかも、コナコーストが前目内を完璧に立ち回ったのを大外から一気に差し込んできたのは決め手で言うと一枚も二枚も上手だったと言える。

個人的には馬体もガッチリしていて筋肉量がある馬でマイルベストと言い続けているが、今話題のレースカメラ映像で川田騎手と陣営の会話内容から「やっぱ全然進まんかったわ」と出たという事は、桜花賞では後方大外一気になる事を見据えてたという事だろうし、その先の距離延長のオークスに対して折り合い面などで楽になるような抑え続けての競馬だとすると、オークスでも本領発揮となりそう。

唯一懸念しているのは、ハープスターと同じことを府中でやってしまうと、先団~中団でロスなく運んだ馬に先着されてしまうリスクは高くなると思う。

6.ゴールデンハインド

東京が苦手なゴールドシップながらも前走でフローラSを勝利。前半60.8でスローで逃げ、11.8-11.2-11.3-11.6と後半の脚力もしっかり引き出してきたのは意外だった。

2400mに延長する事で、同じレースを再現できるかが問題ではあるが、ゴールドシップ産駒でスタミナは豊富だし、各馬距離延長でガシガシこの馬を削るような先行策を取る馬もいないだろうから、楽に逃げさせては貰えるだろう。

対リバティアイランドとなった時に、この馬の先行力は魅力だが、思ったより人気して現在4番人気15倍は少し辛い。

9.コナコースト

前走桜花賞2着。前述の通り、Bコース初週だった日で内を綺麗に立ち回った中でも後方から差されてしまったのだから、現時点でのリバティアイランドとの能力差で言えばタイム差0.2秒以上はあったのだろう。

上手く乗った鮫島克騎手から短期免許のレーン騎手への乗り替わりで更に人気は拍車を掛ける事になる。

溜めてめっちゃ切れる脚がある訳でもないので、今回もゴールデンハインドを見つつ、自身が削がれない程度の番手でロスなく運びたいクチなんだけど、エルフィンSではユリーシャ、チューリップ賞はモズメイメイに逃げられて交わせずにいるので、この決め手の薄さは大箱替わりはマイナスになりそうな感じはする。人気もするし、消してもいい。

10.ソーダズリング

前走フローラS2着。内容的には逃げるゴールデンハインドを見ながら運んだのにも関わらず、交わし切れなかったのは弱かったし、次がキャリア4戦目のハーツクライ産駒なのだから、夏を越して本領発揮という感じだろう。

12.ハーパー

クイーンC勝ち馬で、前走桜花賞は4着に敗れた。これもキャリアが乏しいハーツ産駒で、32秒台前半が出るような高速馬場のレースは正直しんどかったので、距離延長に関しては大幅にプラスだろう。

ここまで上がり3位以内を計測したのが2000mの新馬戦での3位(35.2で最速馬とは0.4差)だけで、これを「マイルだから脚が溜まらなかった」と見るのか「マイルのような流れで先行するのがベスト」なのかはこのレースで分かるんじゃないかな。

13.ドゥーラ

やっとマイルから解放された形にはなるけど、マイルで負け過ぎているので、待望の距離延長だとしても大きく狙いたくはない。

単勝90倍とかなので抑えはするけど、立て直して秋華賞がいいな。

14.ペリファーニア

桜花賞3着と結果を出した。全体的に流れてマイルらしい展開の桜花賞のレースが今までの一番パフォーマンスを発揮してきたので、適性距離はマイルにありそう。

エフフォーリアの妹とあって東京2400mへの延長は期待の声もあるだろうが、馬体もゴロっとしているし、DDSPに関してはまだ分からない(リオンディーズ、ジオグリフらは距離延長で成績が落ちた)けど、チューリップ賞で緩んで加速戦になっても大して弾けずにコナコーストに差されているんだからトップスピード生かすよりもパワー型に寄りそう。馬券的には軽視だけど、人気落ち過ぎたら抑えようかな。

15.ドゥアイズ

前走桜花賞では初めて3着以内を外し5着。少し位置が後ろになり、内でモタつく間に大外からの一気差しが決まってしまった。

吉田隼人騎手も陣営も延長を待望しているし、マイルではトップスピードで足りなくて、モッサリモッサリ脚を使ってきてなんだかんだで掲示板圏内にはいる感じなので、延長でスムーズな走りをできれば面白い。

良い枠を取れたら間違いなく本命にしてたんだけど、まさかのピンク帽15番枠。

3歳になってゲートはクリアしてきているが、1角2角の入りは大切になりそう。決め手勝負では分が悪いというのは分かっているだろうから、ゴールデンハインドを見つつ、瞬発力勝負にならないようにしたい。

17.シンリョクカ

これも距離延長待ってましたの馬。賞金的に出走が怪しかった桜花賞は押していっても11番手の追走がいいとこで、阪神JFと同じくマイルの追走は忙しく見えた。

直線で外に出してもリバティアイランドには決定的な差。ジリジリと伸び続けてはいるだけに、まだまだ見限れないし、阪神JFの好走はフロックではないと確信したレースでもあった。

枠も枠なので、腹を括って後方で溜めて、どれだけリバティアイランドに迫る末脚を引き出せるのかといったところじゃないかな。

18.イングランドアイズ

前走フローラSは4着となり、出走権を獲得できずも抽選を突破してオークス出走最終便に滑り込んだ。

その前走は出遅れてほぼ最後方を追走。3,4角大外を回って上がり3F33.4で上がって来るも惜しくも届かずの4着。先着を許した1,2,3着馬は全て3,4角で内ラチの経済コースを通していて、その展開で差し込んできたのだから末脚の持続力はここでも勝負にはなる。

懸念としてはずっとゲートが甘く、ほぼ出遅れて後方策になるというところ。追走面に関しては距離延長で余裕を持てるとは思うが、大外枠を引いてしまったので、やる事はフローラ同様に大外一気だけだろう。

因みに前走フローラS組の成績は過去10年で1-4-2-38

3着以内の7頭中5頭は関東馬

21年ユーバーレーベン 1着 関東馬

20年ウインマリリン 2着 関東馬

17年モズカッチャン 2着 関西馬

16年チェッキーノ 2着 関東馬

16年ビッシュ 3着 関東馬

13年エバーブロッサム 2着 関東馬

13年デニムアンドルビー 3着 関西馬

若駒3歳牝馬にとって関東への再輸送は意外と体に堪えるという見方もできるので、イングランドアイズを強くは推せないが、人気薄でもあるし、データ面よりも400mの距離延長が背中を押す形にはなりそうなので、紐では抑えたい。

 

◎リバティアイランド

◯シンリョクカ

▲ハーパー

ラヴェル

△ドゥーラ

△ドゥアイズ

イングランドアイズ