１．ブトンドール
1200mで実績を積んでファンタジーＳで2着。出遅れ後方待機になるも、外を回して伸びてきた。バイアス的には少し外差しに向いていたし、ラップ的にも瞬間的な脚を問われていないので、あまり目立ちはしない。
その後は阪神ＪＦ10着、Ｆレビューは1番人気を背負って6着。余裕残しはあっただろうけど、メンバーレベル的に低調なので言い訳できない結果。
２．ライトクオンタム
別路線組でシンザン記念では牡馬相手に勝利。ディープ産駒のラストクロップで注目を集めるが、下したペースセッティングらの成績が振るわないので、レースレベルで疑問視。2戦とも少頭数、2戦目では出遅れと不安要素が多いので、人気して買いたいタイプではない。近くに馬を置かれず自在に走れた時のパフォーマンスは高いが、18頭立てで内枠を引いて、ゲートにも課題を残すだけに、ここは静観。
３．リバティアイランド
2歳G１を勝利して、トライアルに目をくれず桜花賞直行ローテ。間違いなく今回の主役といっていいだろう。
唯一負けたアルテミスＳは内に詰められて動けず、その間に外からラヴェルの強襲に合う形で敗れた2着。前走の阪神ＪＦは内先行有利のバイアスを外から一頭突き抜ける形での勝利。破ったシンリョクカとドゥアイズは外を回さず内をロスなく回ってきた中で付けた0.4差は価値が大きいだろう。
この形で勝っているならペースが流れて追走力を問われるのは問題ない。馬体的にも牡馬と間違えるぐらいの筋肉量なので距離は持って2000mぐらい。枠の並び的にもアルテミスＳのようにペースが緩んで内が渋滞する形で詰まった時が最もパフォーマンスを落とす形だと思うので、3番枠というのは歓迎ではないのは確か。
昨年川田騎手はスターズオンアースで桜花賞を勝利している訳だが、Bコース替わりの先行有利な流れでウォーターナビレラにハナ差でしか勝てなかった背景も考えると、同じようなシチュエーションを嫌って、極端に下げて内というよりも内から出していって好位の後ろぐらい狙って、早め押し切りを狙う戦法も考えられる。
４．ドゥアイズ
新馬を勝ってから果敢に重賞に挑戦するも未だに重賞は2着が最高。阪神ＪＦは出遅れて後方からになり、馬群を捌いてくる形で3着。前走はクイーンＣに出走して、騎手が意図的に出していって好位3番手から抜け出すレース。惜しくも外から伸びたハーパーに敗れるも、見せ場十分の内容。この世代の物差し馬になるので、能力でいえばここに入っても上位なのは間違いない。
デビューから6戦目の継続騎乗となる吉田隼人騎手も、前走で切れ負けを懸念してスタミナ勝負をしに行ったと、この馬の特性をしっかり掴んでいるので、ゲートがまともなら今回も地力比べをしたいんじゃないかな。
５．ハーパー
前走はクイーンＣで初重賞勝利。切れ味抜群というタイプではないが、ハーツクライ産駒ながらもマイルの追走も特に苦にせず、折り合いやゲート面も不安がない優等生タイプ。世代の物差し馬でもあるドゥアイズに前走勝ち切った事は評価したい。
まだキャリア4戦目で頭が高かったり幼い面もあるし、これで走破時計が速くなって31秒台に入るぐらいの高速決着になると、速度で少し足りないのかなという印象ではある。
６．モズメイメイ
前走チューリップ賞を逃げて勝利して出走権を獲得。この時は武豊騎手がスロー逃げでペースを落としてギアチェンジの高さで抜け出した。
しかし、完璧に乗ってL１Fでラップを1秒落としたところでコナコーストとペリファーニアに詰められているので、本番替わりで大きな上積みはあまり感じない。
展開的にハナを奪えそうな出脚はあるものの、大外のトーセンローリエも当然前を狙うだろうし、内のライトクオンタムも揉まれたくないので最序盤から出していってポジションを取りに来そうな先行争いにはなるので、この馬にとって前走よりは厳しい追走にはなりそう。
７．コンクシェル
前走アネモネＳ2着で権利獲得。後方から3，4角で外から進出して、大外を回して長く脚を使って差し込んできた。
ほぼ毎回行きっぷりも悪いし、前走は追って追って良さが出て、脚を余しつつの伸びだったので、本質は距離を延ばして良いタイプだろう。正直、Bコース替わり初週とかではない時計が少し掛かる阪神なら狙ってみたい馬ではある。
速い流れを先行した勝ち馬トーセンローリエも、大外ぶん回して決め手を見せたコンクシェルもなかなかいいレースだったので、アネモネ組は悪くない。
８．キタウイング
重賞2勝馬。フェアリーＳは内をスルスル上がっていって差し脚を見せる。この馬の持ち味は馬群や狭いところを気にせず走れる精神力なので、欲を言えばもっと内枠が欲しかったか。
メンバーレベルが少し上がったチューリップ賞は前残り展開とはいえ差があったので、G１レベルとなると見劣ってしまうかな。瞬発力というよりも追って味が出るので時計は掛かったほうがいいタイプ。
９．コナコースト
エルフィン、チューリップで連続2着。前走は前残り展開を中団前目から差し込んであわやの2着で権利獲得。
マイルを連続して使ってはいるものの、要所での加速で置かれる面もあるので、距離は2000m前後がベストになりそう。ただ、距離短縮してもゲートや二の脚は安定して出ているし、敗れたのはエンジンの掛かりの遅さが影響した部分が強いので、能力的にはここでもやれていいんじゃないかな。
ベストではないマイルで高速時計とギアチェンジを問われると少ししんどいので、ペースが流れるか各馬脚を使い切るような持続勝負になって欲しいクチかな。
１０．エミュー
デイジー賞、フラワーＣと中山1800ｍで連続勝利。重馬場をこなしているが、まだ410キロ台で華奢な馬体だけにレベルが上がってどうか。
小回りでコーナーから動ける面からしても小回りがいい。
１１．シンリョクカ
阪神ＪＦ2着で直行を狙うも賞金が危うくあわや除外対象だったが、回避馬が出た事で出走に取りつけた。
その前走は内を綺麗に立ち回りバイアスの恩恵も受けて好走。ただ、新馬戦は東京で上がり33秒台の末脚も使っているので、高速馬場に替わる今回は舞台は悪くない。追走で忙しさを見せていたので距離は延びていいのかなという感じはある。
１２．シングザットソング
2走前のエルフィンSは3着。出遅れ後方。スローペースの前残りで逃げ馬が勝つ流れを大外から追い込んだという内容。前走のＦレビューは距離短縮しての出走。課題だったゲートを改善して先行勢の外での追走。前傾3秒のハイペースを先行して勝ち切った点は高く評価したい。
エルフィンは2着コナコーストが内から外に持ち出すまでに時間がかかっていたのに、これを圧倒できなかった辺りから33.2は使いつつも決定的な決め手の差まではない。ベストは前走のように好発を決めて前で立ち回るのがいいだろう。
１３．ドゥーラ
2歳時に札幌2歳を勝利。阪神ＪＦは前が壁になる不利、チューリップ賞は狭い所に突っ込む謎騎乗で敗れている。マイルは追走で忙しさを見せているし、高速時計も問われて良いタイプではないので、札幌2歳のように距離延びて持続力を問われる流れ。
決め手は十分にあるので人気を落とすなら紐で拾っても良いが、狙いはオークスや秋華賞だろうね。
14．ペリファーニア
1戦1勝のキャリアで前走チューリップ賞に出走し、3着で出走権を獲得。
外枠で掛かりながら前に行ってしまう難しい形だったが、このキャリアの少なさでの好走なら上々だろう。
ただ、出脚の遅さやコナコーストに明確に決め手で見劣った部分を見ると、あまり強調して狙いたいとは思わない。エフフォーリアの半妹だが、こちらの方が丸っこいので距離はマイル前後で良さそう。
まだレベルが一枚落ちる上に血統面で人気するので狙いにくいが、最終追い切りの反応の良さがかなり目立ったので、短期間で急激な成長は遂げているかもしれない。
１５．ジューンオレンジ
前走Ｆレビュー3着馬。勝ち馬シングザットソングのところで書いたが、激流で差し展開だったので、ここは勝ち馬しか評価できない。
出遅れ改善なれば1400mならやれていい。
１６．ムーンプローブ
ジューンオレンジと同じくＦデビューの差してきた組。ただ阪神1600m適性に関しては高くて、阪神ＪＦはハイペースを番手で追走して前で潰れてしまうも、未勝利戦と1勝クラスでは同コースを連勝。
下してきたメンバーレベル的にここでは家賃が高そうだが、追走力を問われるレースを経験してきているので、今後の活躍は注目。
１７．ラヴェル
唯一リバティアイランドに土を付けた馬で、アルテミスＳの勝ち馬。
前走阪神ＪＦは外枠から出遅れて最後方からになり、見せ場なく11着。ハイペースで流れて、バテ差しでも全く来なかった点から、追走で急かして良いタイプではなく距離適性は2000m～2400mぐらいにありそう。
決め手の破壊力でいうなら、このメンバーでも最上位なので、それを引き出せるかどうか。人気がないならここでも抑えつつ、本番は次回のオークスだと思うので、出遅れなどの課題をクリアしてくれれば。
１８．トーセンローリエ
アネモネＳの勝ち馬。1400ｍの春菜賞で掛かりながらの勝利で延長はどうかと思われたが、平均よりも速い流れで逃げつつ、中盤で緩めて直線で再加速させギアチェンジの上げ下げの上手さを見せつけてきた。
内枠ですんなり行ければと思ったが、大外を引いてしまったので少し難しい。外から出していくにしても、コーナーまで短いコースレイアウトなので、そこで脚を使ってしまうと直線の加速で耐えられなくなってしまうかなと。
阪神１１R 桜花賞
◎リバティアイランド
〇ドゥアイズ
▲シンリョクカ
△ハーパー
△コナコースト
△ラヴェル
リバティアイランドからは頭固定で1着決め打ちで馬券を買いたい。
〇ドゥアイズとW本命に近いような形で評価しているので、ドゥアイズからの馬券も。
