阪神11R 大阪杯
◎ジャックドール
〇ヒシイグアス
▲ノースブリッジ
☆マリアエレーナ
ジャックドール
札幌記念でその後G1を勝つパンサラッサ、ウインマリリンを破って勝利するも、昨秋は天皇賞秋4着、香港カップ7着と振るわなかった。
天皇賞秋は追い切りも動いていなくて仕上がり面で問題もあったが、レース展開としてはパンサラッサがハイペースで逃げるも、後続はスローペースで切れ負けした形。この馬自体も33秒台の上がりは使っているが、イクイノックスが32.7でダノンベルーガが32.8を使っているのだから直線決め手比べのウエイトが強すぎた。
武豊騎手へ乗り替わった香港カップは出遅れてポジションを取れず道中は5番手内を追走。パンサラッサがこの時は飛ばさずペースを落として瞬発力を問われる展開になってしまい、直線でも反応なくなだれ込んだだけに終わった。
個人的に仕上がり不足の馬は出遅れる確率も上がると思っていて、先週の日経賞のアスクビクターモアにも同じことが言える。秋2戦は状態が完調でなかったことを考えると今回の一戦は立て直してくれるだろうと。
展開的にもテンが速い馬はマリアエレーナとノースザワールドぐらいでハナを取れる可能性は非常に高く、馬場も回復して高速状態で挑めるのも本馬にとってはプラス材料。
ヒシイグアス
前走の中山記念は、2着に好走した昨年6月の宝塚記念以来の出走。長欠明けで過去最高馬体重の504キロで挑んだ一戦だったが、見事復帰戦で勝利。
下した相手も中山金杯勝ち馬のラーグルフ、G1勝ち馬のシュネルマイスター、スタニングローズとメンバーレベルも高い中での勝利は大きい。輸送はあるものの、前走からの上積みは間違いないし、今年で7歳を迎えるものの、ハーツクライ産駒の成長度からいえば今が充実期を迎えている。
正直、外を回して決め手で上回れるほどの破壊力はないので、ロスなく内を通せる枠が欲しかったので、その分一つ印を落とした。
スターズオンアース
桜花賞、オークスを連勝して牝馬2冠。秋華賞は出遅れて後方内を縫ってきて3着だったが、1,2着のスタニングローズとナミュールがスムーズに立ち回った事を含めると負けて強しの内容だった。
実力は認めつつも、明け4歳牝馬のレベルは少し怪しく、アートハウスは57キロとはいえ中山牝馬Sは勝ちパターンだったし、スタニングローズは0.2差負けとはいえドーブネを交わせずといった感じ。
スターズオンアース自体は大箱で長く速い脚を使うのが一番合うので、小回りの大阪杯で初古馬で強く狙いたいとは思わないかな。靭帯の不安もあるので、まずは無事にと言ったレース。
ジェラルディーナ
昨秋にエリザベス女王杯で初G1勝利、有馬記念で3着に好走するなど、今充実期を迎える牝馬。
今回はクリスチャンデムーロ騎手から岩田望来騎手へ乗り替わり、距離も2000mへ短縮となる。エリ女を勝った時も馬場が重く、外しか来ない馬場だったし、有馬記念も内ラチ沿いが悪い状態で道中は内を通すも、直線半ばから外に持ち出した好騎乗も光っていた。
正直、2000mに短縮して速い時計を問われると厳しいと見ていて、更に出遅れリスクも高いのでここでは狙わないかな。G1で連続好走するも、トップレベルでは展開の助けが必要と思っているので、狙うなら渋りそうな馬場・2200mに距離が延びる宝塚かな。
マリアエレーナ
昨年夏の小倉記念で1,57,4の好時計でジェラルディーナを下し、その後重賞を連続して使ったが天皇賞秋7着、愛知杯3着、金鯱賞8着と振るわず。
天皇賞秋はノースブリッジに初角で寄られてラチ沿いに押し込められる不利。愛知杯はアートハウスに外からマークされ馬場の悪い内寄りに突っ込む。金鯱賞は馬群の中に収納されて動けず万事休すといった不完全燃焼のレースが続いた。
クロフネ産駒だが母方ディープインパクトの血が良く出ていて高速馬場での時計勝負を得意とするタイプなので、現状の馬場なら狙いたい。
ノースブリッジ
長らく岩田騎手とのコンビを組んで、前走2200mのAJCCで勝利。
気性が難しくてゲートが不安定なキャラで初重賞勝利のエプソムCも馬場と相手関係に恵まれた馬で評価は難しかったが、徐々に気難しさを解消して成長を遂げているのは間違いない。
昨年の毎日王冠は出遅れて後方策だったが瞬発力勝負でもサリオス、ダノンザキッド、ジャスティンカフェらと同等の脚は使えていた。前走AJCCも前半スローでL2Fの瞬発比べだったが内で脚を溜めて切れる脚を使えたので、展開が向けばそろそろG1でも勝負になっておかしくない一頭。
ロングスパートでコーナーから脚を使う展開になるとやや分が悪いが、内枠を引いて中団前目で我慢できれば速い馬場なら一瞬の切れは使えるので、ここはダークホース的な存在になりうる。
ヴェルトライゼンデ
昨年ジャパンカップでは3着に好走し、前走日経新春杯は59キロの斤量をこなして勝利。
今回は少し嫌いたい。ジャパンカップはレーン騎手の好騎乗によるものだと思っていて、内を綺麗に縫ってきていて、同じことをもう一度やれと言われても難しいような騎乗。前走に関してはメンバーレベルが低かったが故の勝利で、一線級の相手となると家賃が高いように思う。
ラーグルフ
中山金杯勝ち馬。中山記念もヒシイグアスに迫る脚を使っていて期待の4歳勢。
前走はヒシイグアスが完調手前とはいえ、外を回して長く脚を使ってきてのレースだったので、そこそこ威張れる内容ではあるんじゃないかな。金杯は調教師曰くギリギリ仕上がったような状態だったらしいので、それを踏まえると近走の成長度は著しい。
しいて言うなら時計勝負よりも時計が掛かって欲しいクチではあったが、人気薄なら面白い存在。
阪神5R 3歳1勝クラス
◎アルナージェイン
前走は休み明けの距離短縮で淡々としたラップを刻んで逃げ切り勝ち。この時の時計が1.33.6と優秀で、前日に行われた3歳牝限OPエルフィンSとは0.6差、Bコース替わり初週の前週に行われた3歳1勝クラスとも0.3差しか負けていない。
一気にレベルは上がるがマラキナイアは出負け心配。バースクライは決め手魅力も出負け心配な馬なので、脚質的にも優位に立てそうなアルナージェインを中心視したい。
阪神9R 明石特別
◎タガノカイ
前走は終始マークされつつでペースも流れ、上がり性能のある馬の決め手に屈する形に。内の馬場状況もいい今の阪神でポジションを取れれば好走してくるだろう。