【G1予想】大阪杯

 

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4月3日 阪神11R 大阪杯

 

★ポイント

先週の阪神競馬場は土曜日の昼前から雨が降り始め、土曜夜まで続いた影響もあり、土曜は終日稍重、日曜は雨が上がったものの終日重開催だった。

ロングラン開催に挑むにあたって路盤が硬く作られているので、晴れの日が続けば速い時計が出る馬場状態に戻りそうだが、天気予報では当日が雨予報。

 

公式の写真ではやや内が傷み始めている様子が見られたが、気温が上がってきて馬場の育成も進む時期でもあるので、土曜のレースはチェックしたい。

 

印で予想を上げる前に主な出走馬の見解を述べていきたい。

エフフォーリア

昨年の年度代表馬秋天有馬記念を連勝し、引退するコントレイル、グランアレグリア、クロノジェネシスらを撃破した現役最強馬。

持ち味は東京の軽い馬場で発揮するアチェンジ能力(トップスピードまでの到達速度)なので阪神内回りというよりも東京のような大箱コースでベストパフォーマンスを引き出すタイプだが、昨年皐月賞有馬記念で小回り中山もこなす器用さも持ち合わせる。

取りこぼすとするなら、初輸送や休み明けよりもジャックドールのラップへの対応だろうか。

ジャックドールの項目で述べるが、逃げた時のラップは中盤に息を入れずに淡々と刻み、L3Fで突き放し、L1Fでやっと止まるような推移のラップ構成。後続の脚を削ぎつつ、突き放した分のマージンで逃げ切るような格好。

逃げ切りを図るジャックドールに対して、他の馬たちのように脚を削がれて直線の爆発力に影響しないかが懸念点。横山武史騎手のインタビューでは「秘策はある」とライバル相手に練っている策はあるようだが、今まで戦ってきた事がないタイプの馬なので乗り方は問われてくる。

ジャックドール

2強の1つで条件戦から5連勝でG1初出走。上で述べたように前半からある程度飛ばしつつ、息を入れない逃げ方が特徴。

中京 金鯱賞 12.5-11.0-12.2-11.9-11.7-11.7-11.6-11.0-11.3-12.3

東京 白富士 12.8-11.3-11.8-11.8-11.7-11.8-11.5-10.9-11.4-12.4

共に2000mでコースは違うがラップ構成は同じで淡々と同じラップを踏みつつ、L3Fで最速ラップを踏んで後続を離す形。阪神だとL3F地点は3角から4角までの少し直線になっている部分にあたるので、最終コーナーで速い脚を使って後続を突き放しに掛かるようなレースをしてくるだろう。

ここまで楽勝で勝ちを積み重ねているが、崩れるとするなら雨馬場で時計が掛かった時だろうか。中盤で緩めずに速い流れを作り出すのも、スピードを発揮できる馬場だからできる芸当なので、重い馬場でタフさを問われるレースになるなら牙城は崩れるかもしれない。奇しくも当日は雨予報なので、どれだけ馬場に影響するかがカギを握りそう。

レイパパレ

昨年は雨の重馬場開催の中、前半59.8(前後半2秒速い)のハイペースを刻んでコントレイルやグランアレグリアを破った。そこから宝塚記念3着はあったが思うように勝てていない現状。昨年の大阪杯以来逃げていないのは、気性難を抑えるために控える競馬を続けているのだろうけど、逃げて淡々とした流れで良さが出たのもあるし、逃げる事で自分をコントロールできる部分があると思うので、勝つなら逃げしかないのかなと。

前走は追い切りから馬の後ろに入れて折り合わせる練習をさせていたし、今回の川田騎手のコメントからも「今回も我慢をさせる時間が長くなる」と話しているので、恐らく先団で抑えるレースをしてくるだろう。

ヒシイグアス

昨年は中山記念を勝利。秋天では分が悪い大箱コース、大外枠ながらも強力メンバー相手に5着に健闘。前走は香港カップに出走し、ラヴズオンリーユーとの競り合いで2着。内をロスなく突いたラヴズに対して、こちらは後方から大外を回る形での接戦と価値あるレースだった。3着馬ロシアンエンペラーは後に香港金杯でゴールデンシックスティらを5馬身近く離して勝ったようにメンバーレベルも高かった。

タイプ的にはコーナーからの持続力が武器のウインブライトに似ていて、瞬発力勝負よりもタフな流れが向いている。

4月下旬の香港遠征が取りやめになった事で大阪杯出走を選んだ経緯があり、追い切りは発汗も多めに見られて、チグハグな内容だっただけに、仕上がり面はやや不安。

ジャックドールの作る流れに最も対応してきそうだったので、中心視したい気持ちが8割ぐらいを占めていたが、この過程を受けて少し印は下げるかも。

アカイイト

昨年のエリザベス女王杯はタフな馬場のロングスパート戦をコーナー外を回しつつ突き抜けた。2走前有馬記念も大外を回るも7着はまぁ健闘したと見たい。

前走ではいつもよりポジションを取りに行き、中団前目でロスなく進め、レコードが出るような速い馬場にも対応して3着に滑り込んだ。

大きな進境を見られたのは収穫だっただろうし、キズナ産駒らしい成長力も感じた内容だった。

良馬場での開催ならG1レベルだとスピード負けしてしまう部分はあるが、雨で時計が掛かって持久力を問われる展開になれば、現状なら勝負になるだろう。どういう印を打つかは天気と馬場次第でしょうね。

キングオブコージ

AJCCは後半5Fの持久力勝負で後方大外を回っての勝利だったが、馬場のバイアス的にも内前が少し不利で後方からの差し馬が台頭しやすい展開であった。

距離は2000mは短く、2400m前後で時計が掛かる馬場がベスト。2000mの2走前中京新聞杯なんかは距離短縮でポジションを取りに行って良い所なしに終わっただけに、長距離レースでゆったり前半入って後半の末脚にかけたいタイプ。

今回は展開的にハナを切りそうなジャックドールは緩まず速い流れを作るので、この馬にとっては息を入れられない展開は苦しいだろう。

雨が降って負荷が掛かるなら面白いとは思うけど、エフフォーリアがいる時の典さん・・・

ステラリア

昨年オークスの対抗馬。エリザベス女王杯アカイイトの2着に健闘。

休み明けの前走は内が伸びる馬場で終始外を回って良い所なし。阪神コース自体はエリ女の好走もあるし、忘れな草賞の勝利もある舞台。

2戦ともに前半からペースが流れ、切れ味を問われないレース展開。時計が掛かる持続力勝負が得意なので、今回のようなジャックドールが中盤緩めずに飛ばす展開は折り合いに不安のある(オークスで大変な事になった)この馬にとっては追走しやすいペースになるだろう。

後はオークスの予想の時に述べたように、ラヴズオンリーユーに近い走りをしていた項目を参照。

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印・・・

◎ジャックドール

◯ステラリア

▲エフフォーリア

△ヒシイグアス

△レイパパレ

 

かなりつまらない予想になってしまいましたが、やはり土曜の馬場を見ても、前残りバイアスが強いし、時計も出る状況なのでポジションを取れる人気上位馬に崩れる隙はないのかなと。加えて当日も小雨程度なので、昨日から大きく馬場の変化はなさそう。

本命にしたジャックドールは雨で重い馬場になった時にスピードを削られて、タフな持久力比べになった時に不安はあったが、どうやら良馬場でレースを迎えられそう。

3,4角の中間で後続を一度突き放すようなラップを今回も踏めれば馬場状態からも大崩れはなさそうと見る。

対抗にはステラリア。エフフォーリアでも良かったけど、ここは穴馬から一頭取り上げておきたかった。コーナリングの上手さも兼ね備えているし、小回り適性があると見込んでの対抗。追い切りも含めて3歳からの上昇度が最もありそう。

同じくキズナ産駒のアカイイトは悩んだ末に消したのだが、思ったよりも人気が集まっている点と、トップスピードを問われるような馬場はベストではないので、馬券では買わない。

人気の中心エフフォーリアも3番手だが大きく評価は下げない。速い上がりも使える馬場状態は向くし、クロノジェネシスに有馬で先着していて小回りも問題なく。

ただ、ジャックドール向きの馬場にはなっているし、前半から淡々としたラップで追走しつつもラストで4馬身程度離して直線を迎えそうなジャックドールを差し切るのは馬場的にも厳しい面があるのかなという見方をしている。

以下、ヒシイグアスは状態面で不安はあるが小回り適性、人気妙味も含めて抑えてはおきたい。レイパパレも消すところまで考えていたが、前半淡々と流れて、上がりだけの瞬発力勝負にならなそうなのはプラス。溜めすぎてエフフォーリアと同じ位置ぐらいからのレース運びになるのは論外だが、ある程度レイパパレについて行っても対応できるのは前走で見せたので、前々で粘れると踏んで紐で拾う。