【G1予想】阪神ジュベナイルフィリーズ

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阪神11R 阪神JF

◎ステルナティー

ナミュール

▲ベルクレスタ

△サークルオブライフ

△ラブリイユアアイズ

 

土曜の芝の様子は意外と時計が出ていて、2歳限定のエリカ賞はレコード。メインのリゲルSも上がり32秒代が出るなど、かなり馬場も回復してきている様子。

 

 

阪神マイルに必須な瞬発力を持つ◎ステルナティー

(以下適性の見解)

前走でコマンドラインとの叩き合いに敗れるも2着で面目を保った。兄はクラシックでも活躍したステルヴィオ

初戦は新潟外回りにありがちな瞬発力勝負を制したが、内容がとても優秀で個別の上がりが10.3-10.6ぐらいで走れていて、ギアチェンジは世代屈指。

注目したサウジアラビアRCはゲートもスムーズに出るが、前半50.0とペースが遅すぎた事もあって、前がかりになったところを控えて3番手で追走。スローを察知したルメール騎手のコマンドラインにポジションを譲り、直線もそのまま追いつくことなく2着でゴールイン。

2戦目で土が付いたのは意外ではあったが、福永騎手がレースを教える為に控えたところもあるし、相手のコマンドラインホープフルSでも上位に入るであろう素材の馬なので悲観はしないでいい。

ステルヴィオに比べると瞬発力では勝るが、馬体的にまだパワー不足といった感じはしているが、ゲートの安定感と折り合いに関しては兄より操縦性が高い。

ケチを付けるならば、ここ2戦ともに追われてからトップギアに入るまでの加速力は見せているが、使える脚がそこまで長くないというのは一つ懸念材料かもしれない。高速馬場での一脚なら戦えるが、前半から流れた時やタフな馬場になった時にもう一段階成長が欲しいかも。

馬場でやや不安があったが、土曜の感じを見ているなら、そこまでタフさは求められないんじゃないかなと。

それなら素直に瞬発力ナンバーワンと評価しているこの馬を中心で行きたい。もう一つ、調教前から馬体重を減らしてきているので、初輸送の今回は馬体重もチェックしておきたい。

個人的にはサウジアラビアRCのレベルはそこまで低いとは感じなくて、3着に詰め寄ったスタニングローズがその後にデイリー杯2歳Sで5着に敗れた敗因は、いつも以上に前半ポジションを取りに行って末脚を削がれた事と、牝馬で新潟2歳S以降馬体を減らし続けた事だと見ているので、コマンドラインもステルナティーアも評価下げはしない。

 

上昇一途の走るハービンジャー牝馬ナミュール

前走で赤松賞を勝って2連勝。ともに強烈な末脚を繰り出して圧倒した牝馬が世界で活躍する名手に乗り替わりで初G1挑戦。

新馬戦は前半800m52.7の超スローペースとはいえ上がり2Fで10.8-10.7の加速ラップで後続を突き放し、赤松賞は上がり次点に0.4差と飛びぬけた末脚で一蹴した。

ハービンジャー産駒なだけあって、走り方は掻き込みが強いパワー型で、エンジンが掛かってからの持続力も持ち合わせているので、差しタイプの中ならこの馬が少し質的にリードしている感じかな。ただ、ゲートはまだ甘く、新馬戦は一歩遅れ、赤松賞でもじっとしていられず出遅れてしまったので、上のレベルでやるならこの辺は改善点かな。折り合いは特に問題ないので、ゲートを嫌って少し外目の枠を引きたいかな。

前日段階で1番人気2.8倍(2番人気はステルナ5.3倍)というのは正直考えていなかったので、馬券的な妙味はやや薄くなった。

パワー向きのハービンジャー産駒の牝馬で33秒台の上がりを続けてマークしているのは、大物の予感がするし、ディアドラやモズカッチャンといった産駒牝馬に続いて欲しい。

ステルナティーアより評価を一つ落とした点は、冒頭で記したように意外と馬場が硬くて時計が出始めていること。

タイプ的にはこちらはタフな馬場で時計が掛かるレースを好むと思うので、瞬発型のステルナティーアとは対の適性と見ているが、実力の出やすい阪神マイルなら力でどうにかなりそう。

 

巻き返し十分の▲ベルクレスタ

姉はアドマイヤリード。4戦目にして初右回り。

初戦はセリフォスの2着。2戦目は新潟外回りで瞬発力勝負を制して初勝利。

3戦目のアルテミスSは好発を切り3番手で追走。離れた番手策を取ったシゲルイワイザケを直線で交わしたところを大外からサークルオブライフに差されて惜しくも2着。

その前のレースよりもペースが流れた中で、積極的なポジションで運べたことは良かったが、大きく垂れてはいないが、そこまで速いラップを踏んでいる訳でもないので、勝ち馬に比べると決め手で劣ったと捉えていいかもしれない。

東京から阪神外回りに替わるなら、サークルオブライフに逆転はしてもいいかなとは思う。時計が掛かる馬場はお互いに走れるだろうが、サークルオブライフはトップスピードに乗るまでのエンジンの掛かりが遅いタイプでマイルはベストではなく1800--2000ぐらいでパフォーマンスを上げそうなタイプなので、前走で先行策をできたなら一発あってもいい。前走は皮膚の病気もあって最終芝追いとかになってたので、上積みはあると思う。

前走は騎手も押し出されるような形で先行してしまったのを敗因としているし、皮膚病や初輸送を考慮してか、1週前坂路減速ラップ・最終芝追いでやられていた調教が、最終も坂路を使ってきて、折り合いもバッチリとかなり好転したように見えた。

今回は溜めて乗ると話しているのは心強いし、新馬戦で来週の朝日杯で中心になるであろうセリフォスより外を回しながら食らいついていける末脚も持っているだけに、上積みを期待したい。

この馬の馬体が増えて、ステルナティーアが大幅減ならこっちを軸にしたいぐらいには評価している。