■エフフォーリア
勝った共同通信杯の予想では
『人気しているが個人的には嫌いたい。百日草特別は当時こそメンバーレベルは高いと思っていたが、『負かしたレインフロムヘヴンは出遅れ、ヴェローチェオロは高速苦手、ヴィルヘルムとヴェイルネビュラは明らかに距離長い』と条件が揃わない相手に勝っての一戦だった。胴長タイプなので、距離短縮でスピードレースをするよりも距離を伸ばして欲しい。』
と嫌っていたが、レースでは距離短縮だったがドスローの中、4番手好位に付け瞬発力勝負の中、10秒台の瞬発力を見せつけて伝統の前哨戦を勝ち上がった。
色んな課題があったが、クリアしてきたし、距離伸ばして良いタイプなので皐月賞、ダービーは中心的存在になるんじゃないかな。
■ラーゴム
アイビーS、京都2歳Sで連続して2着と、「器用さとしぶとさはあるけど決め手がない」タイプであったが、きさらぎ賞は課題のゲートはスッと出て2列目に付けて先行策。前半スローながらも極端に速いラップは要求されず、持久戦の流れになったが前目から抜け出して新馬戦以来の勝利。外から差し脚を見せたヨーホーレイクとランドオブリバティは抑えた。
前半はやや掛かる面も見せていたが、ゲートも改善してきていて、自在性の高さがある。アイビーSでは瞬発戦もある程度適応していたが、上がりが掛かるタフなレースへの適性はかなり高く、小回りの皐月賞や距離伸ばして菊花賞はかなり穴目な存在になりそう。
■シャフリヤール
『新馬は一瞬で抜け出す脚は使っているが、兄アルアインも、ダノンマジェスティもディープインパクト産駒だけど、ディープらしくないタフ馬場や小回りでの持続力に寄った馬なので、東京替わりが大きくプラスにはならない。
タイプ的にはディオスバリエンテに似ていて、時計こそシャフリヤールの方が速いが、中盤からラップが加速しつつも、ゴールまで伸び続けたディオスバリエンテの内容を評価したい。』
レース時はこんな感じの見方でした。やや出負けしてしまい、大外枠ということもあって好位も取れず、終始外を回す形に。それでも直線は外から脚を伸ばしてきていて3着でゴールイン。外枠、東京替わり、キャリア2戦目を考えれば十分の内容だった。
ただ、上記の血統のように小回り巧者っぽさはしていて、東京の瞬発力比べだと劣っているので、前に付けてピッチ走法を生かしてスッと小脚を使うかタフな馬場を前で粘るレースがベストのように感じた。現時点で同じタイプだとラーゴムが上位互換。
次走毎日杯に出走予定だが、阪神外回りで末脚比べのレースになりがちなので、若葉Sでもいいんでは、、、スプリングSはさすがに再輸送になるから嫌うのはわかるが・・・アルアインも皐月賞を勝った後、5歳で大阪杯を勝ったように息の長い活躍をしたので、この馬も長い目で見守りたいね。
■ディープモンスター
ディープインパクト産駒/矢野牧場/池江厩舎
すみれS(1着)→戸崎騎手で皐月賞へ
一貫して長い距離を使ってきて、すみれSはゲートで大きく左にヨレるなど幼さを見せたものの、後方待機策から大外を回して直線から差して2馬身以上付け快勝。
レースレベルはやや懐疑的。1勝C以降は少頭数でのレース。コーナリングがもっさりしていて小回りでは機動力に欠ける面は見せているので、現状クラシックでは一枚足りない印象です。
■ボーデン
1月30日未勝利戦(1着)→スプリングS予定
中山での新馬戦は4角でスーッと動いて早めに先頭に立つも、内を立ち回ったディオスバリエンテにゴール寸前で差されて2着に敗れた。しかし、1.7倍の支持を受けて挑んだ東京での未勝利戦はほぼノーステッキでサリオスの毎日王冠やダノンザキッドの東スポ2歳を上回る1.45.2という破格の時計で勝利。
中山の新馬戦を見た時は反応の良さが目についたが、今回はスピード持続力を高さを見せつけた。高速適性があってノームコアやペルシアンナイトのようなハービンジャー産駒なのでクラシックでもギアチェンジを問われるような展開以外では好走してくるかな?次が中山でのスプリングSなので、メンバーランクが上がってどう通用するか見物。
■グレートマジシャン
セントポーリア賞(1着)→毎日杯を予定
ボーデン同様に前走は東京1800で勝ち上がっており、1勝Cのセントポーリア賞は1.46.5で勝利。ただ出遅れて外を回って直線は抜群の手応えで抜け出してノーステッキでの完勝。レース全体が流れて時計が出たボーデンとは対極に、こちらはほぼ直線だけのレースで、上がりラップも11.6-11.2.-11.1という加速ラップで、2着バジオウに0.9差の上がり差を付ける内容は高いパフォーマンスだったし、間違いなく瞬発力では世代トップクラス。
ゲートの甘さ、ギアチェンジ戦しか経験していないという経験の浅さはあるものの、次走毎日杯、東京に絞ったローテから大目標はダービーのように映るので、そこそこ時間もあるし、初輸送をクリアすればダービーは中心的な存在になりそう。
今のところ東京の適性が高いのはエフフォーリアとグレートマジシャンだろう。
■ダノンザキッド
暮れの2歳王者も1.3倍の支持を受けた弥生賞で3着と初の敗北を喫した。
前残り顕著な馬場で超スローで逃げたタイトルホルダーに馬場と展開の利があったとはいえ、こちらはコーナーから手応えも怪しかった(逆手前)し、直線で区間11秒の切れを問われたがスッと反応してこなかったので瞬発力の限界は見えた気がする。
休み明けの分、上がり最速を考慮しても、褒められない内容だったし、コーナリングの課題を乗り越えないと時計が速くなった本番は苦しいんじゃないかな。
ただ、ジャスタウェイ産駒(ハーツクライの血)にしてはゲートも上手いし、前半のスピードはあるので、この課題が解決すればかなり活躍する馬になると思う。総合力に長けているが、クラシック適性だと別路線組が面白いので、ここにきてポイントダウン。
■ステラヴェローチェ
バゴ産駒/ノーザンファーム/須貝厩舎
朝日杯FS(2着)→共同通信杯(5着)
2歳時からハイペース適性の高さと、朝日杯では馬群競馬もクリアしてきた馬が共同通信杯で高速付中に挑戦したが切れ負けの5着だった。
中団馬群から進めて、前半1000mが61.9のスローペースで、最速ラップがL2F10.8という絵にかいた瞬発力勝負になってしまい、伸びを欠いた。
ここまでの3戦が全て持続力勝負での競馬。持続型>瞬発型というバゴ血統という背景から、高速付中は課題ではあったが、結果的に底を見せた形だ。
レース質が向かなかった事もあるが、加えて別定戦で1キロ重い57キロを背負わされての、0.5秒差なのでそこまで悲観する必要はない内容だったように思える。
朝日杯よりもホープフルSの方が適性があるぐらいだと思っていたし、瞬発力よりも持続力が問われる皐月賞で挽回してくるとみている。
■ディオスバリエンテ
共同通信杯(11着)→未定
ボーデンとの競り合いを制して1戦1勝で挑んだ共同通信杯では、好発を切ってスローペースの中を先行していくが、内で行きたがる面を見せて、前半から力みも出ていた。
直線も内で迎えるも、キングストンボーイやステラヴェローチェには明確に反応の差で劣っており、キャリアの浅さが浮き彫りになってしまう。
中山での新馬戦では時計が掛かっていたので、現状高速馬場よりも時計の掛かる馬場で脚を長く使うようなレースの方が向いている。
他の注目馬たちとは少し差があるように感じた共同通信杯だったので、クラシック路線で過度な期待は禁物かもしれない。兄弟のディアデラマドレやドレッドノータスも古馬になって重賞を勝った馬なので、注目するなら長い目で見守る必要がありそうだ。