【3歳馬】クラシック直前☆注目馬の短評!牝馬編

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■ソダシ

クロフネ産駒/ノーザンファーム/須貝厩舎

阪神JF(1着)→桜花賞へ直行

札幌2歳でハイペースを先行押し切り、アルテミスで瞬発力勝負を凌いで勝ってきていて大きな弱点はない。前走の2歳G1は好発を切って好位追走。直線は内目から馬群の間を割って、ラストは一旦内からサトノレイナスに交わされそうになったが、クビの上げ下げで勝利。前日の古馬OPリゲルSと同じ時計だったし、非常にレベルは高かったと思う。L3Fが最速でゴールまでラップが落ちるいわゆる減速ラップのレースになったのだが、こういう最後まで持久力が問われるレースが合っている。

 

まだハナを切ったりしていないが、タイプ的に同じクロフネのアエロリットに似ていて、一瞬の切れというよりも中速~高速ラップを踏み続けるのが得意なタイプっぽいので、桜花賞も楽しみではあるが、もう一度東京で見てみたいね。

 

 

■サトノレイナス

ディープインパクト産駒/ノーザンファーム/国枝厩舎

阪神JF(2着)→桜花賞へ直行

サトノフラッグの妹でデビュー前からかなり注目されていた牝馬阪神JF前までは出遅れ癖があって後方から大味な競馬で勝利してきたんだけど、その阪神JFではゲートで後手は踏むものの、中団待機でソダシの真後ろに付け、直線接戦まで持ち込んでの2着だった。

 

ペースも過去2戦よりも大幅に速くなっていて、ポジションも取ってきての追走で正直忙しかったレースだとは思うが、直線で見せた持続力は質の高さを感じましたね。

桜花賞となると、瞬発力が要求されるので、個人的には距離を伸ばしたオークスや、タフな条件になりやすい秋華賞向きかなと思う。

 

■レフトゥバーズ

ディープインパクト産駒/ノーザンファーム/萩原厩舎

共同通信杯(9着)→ローテ不明

11月の新馬戦では東京でL3Fのレースラップが11.9-11.1-11.5を外から差し切っていて上がり次点の馬とは1秒も上がりの差を付ける33秒4の末脚で勝利。自身は恐らく10秒台を連続で踏んでいるラップなので瞬発力だけなら世代でも上位クラス

 

クイーンC除外で挑んだ共同通信杯ではゲートで出遅れて後方から。直線も馬群中目に入れるものの、外にいたシャフリヤールとの追い比べで明確に劣った。

超スローではあるが、1800mは多分長くて、瞬間的な脚を要求される流れになりながらも脚が溜まらなかったように見えた。

今後のローテは不明だが、この共同通信杯はエフフォーリアをはじめレベルがかなり高かったし、陣営的にはクイーンC除外が悔やまれるところだと思う。まだ小柄だが、瞬発力に秀でたディープなので見限れない。

 

■アカイトリノムスメ

ディープインパクト産駒/ノーザンファーム/国枝厩舎

クイーンC(1着)→横山武史騎手で桜花賞

超良血馬だが、出遅れ癖がネック。それでも前走はリカバーして好位外で追走。手応えよく4角前目から早め先頭を押し切った。このレースはペースが流れていて、瞬発力というよくも前目からしぶとく伸びる持続力が問われた一戦で、上がり3Fではアールドヴィーヴルやククナの脚が目立っているが、こちらは粘り強さを発揮している。

 

ここまでやってきたレースも10秒台の高速ラップを踏んで~という競馬はしていないだけに、理想は距離を伸ばして2000m前後で前目からしぶとさを生かすのがいいかな。

赤松賞、クイーンCにかけて大きく成長してきたので、これからの伸びしろもあると思うが、周りのレベルが上がっていくとなると、ゲートの弱さは大きな足かせになるので、これをどう改善するかだろうね。

 

■メイケイエール

ミッキーアイル産駒/ノーザンファーム武英智厩舎

阪神JF(4着)→チューリップ賞(1着)→桜花賞

【3歳馬】2021年クラシック注目牝馬 - イレ込み競馬塾

 

最内枠に入ったチューリップ賞はゲートは出て序盤は好位から進んでいくように見えたが、しばらくして暴走してしまい制御不能に。3角過ぎから先頭に立っていき、そのまま直線に入る。内から接近してきたエリザベスタワーとの追い比べになるも、交わさせず並んで同着1位。

勝利騎手インタビューでも武豊騎手の表情は厳しかったし、力があるところを見せた半面、気性の成長は見られなかったので、今後に向けて更に課題を残した。

 

3角からハナを奪い切ってからは折り合っていた様子だったので、次回桜花賞ではゲートがまともなら逃げの手にでる可能性は非常に高いと思う。

 

 

■エリザベスタワー

キングマン産駒/社台ファーム/高野厩舎

エルフィンS(9着)→チューリップ賞(1着)→桜花賞

【3歳馬】2021年クラシック注目牝馬 - イレ込み競馬塾

 エルフィンSは出遅れて後方を追走。流れは超スローで前有利展開だったが、こちらは外差しだったので展開は逆だった。

前走も出遅れたが、乗り替わった川田騎手が押して先行させ4番手内を追走。4角で空いた内からスッと抜けてメイケイエールを差しそうな勢いもあったが、並んで同着の1位でレースを終えた。

メイケイエールよりはマシだが、この馬も気性難でチューリップ賞でも道中は頭をあげて行きたがる素振りを見せた。川田騎手の好騎乗で前目から一脚使うレースをできたのは今後に向けて大きな収穫にはなった。

 

■アールドヴィーヴル

キングカメハメハ産駒/ノーザンファーム/今野厩舎

クイーンC(2着)→桜花賞

【3歳馬】2021年クラシック注目牝馬 - イレ込み競馬塾

 初輸送もあってかクイーンCは馬体重ー18キロでの出走。

 出脚付かず中団後ろの外を追走。4角迎えるところでは勝ち馬の直後まで進出していき、馬群の中からしぶとく伸びて2着でゴール。進路が開いてからは内で溜めていたククナとの競り合いで、これはしっかり抑えていたが、勝ち馬には届かなかった。

流れたペースを追走できたこともプラスだし、今回は初めて馬群に入れた中でも崩れていないのでこれは大きな収穫だったかな。

この馬もタイプ的には持続力を問われて輝いているので、ベストは距離伸ばしてオークスが一番いいんだろうけど、馬体重的に上積みは大きいので桜花賞でも勝負になる馬だと思うね。